1978 年 51 巻 7 号 p. 395-402
遠心回転型ボールミルを用い, ステンレス改質-カオ, リン粉体を水摩砕媒中で湿式摩砕によって調製した。
摩砕実験は, (1) ボニルミルの回転数, (2) アルミナボール量, および (3) カオリン粉体量などの製造条件をかえて行なった。
改質粉体の諸性質は, X線分析, ゼータ電位および走査型電子顕微鏡を用いて調べた。その結果を活用し,カオリンの湿式摩砕過程の“速度論的検討”を試みたところ,以下のような事実が確かめられた。
(1) ゼータ電位は,カオリンの摩砕度あるいは,カオリン表面のステンレススチール粉含有量の増加を評価するのに有用であった。
(2) 解析法1およびIIは,ゼータ電位による摩砕の速度論的解析の手段として活用できた。