日本透析医学会雑誌
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原著
高齢化する血液透析患者の透析実態に関するアンケート調査
日ノ下 文彦秋葉 隆勝木 俊戸村 成男
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2015 年 48 巻 6 号 p. 341-350

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抄録

「障害透析患者の透析実態に関するアンケート調査」を実施し, 1,524の血液透析 (hemodialysis : HD) 施設から回答を得た. その結果, 832施設 (54.6%) が維持HD患者の送迎を実施していた. 送迎患者数は回答のあった811施設だけで28,715人であり, 77.1%の送迎実施施設が「負担」を感じており, 「負担でない」と答えた施設は19.8%であった. 長期留置型カテーテルによるHD患者がいる施設は1,524施設中506あり, 全体の約1/3にのぼった. 長期入院HD患者がいる施設は, 1,524施設中550 (36.1%) あり, 患者総数は522施設で5,275人に達した. 介護保険認定患者がいる施設は1,323施設あり, 患者がいないと答えたのは123施設だけであった. 高齢化しているHD患者の実態がある程度明らかになったが, 今後, さまざまな観点から対策を検討していく必要がある.

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© 2015 一般社団法人 日本透析医学会
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