バイオメカニズム学会誌
Print ISSN : 0285-0885
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バイオメカニクスデータの解釈をいかに学生に教えるか(4):体育スポーツ編
阿江 通良
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2006 年 30 巻 4 号 p. 238-241

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抄録

体育専攻学生には,量的動作分析よりも質的分析が重要である.しかし,VTR動作分析実習において量的分析を経験させる意義は,時間はかかるが,(1)じっくりと動きを見ることができる,(2)それにより動きの細部を頭に描くことができるようになる(mental imageが描ける),(3)動きとデータの対応ができるようになることにある.最近では,自動動作分析装置により3次元データが比較的容易に収集できるようになっている.しかし,じっくりと動きを観察しながらVTR画像をマニュアルでデジタイズしてデータを収集させ,時系列データやスティックピクチャーと実際の動きをつき合わせて考えさせることも重要であり,これがバイオメカニクスデータを正しく解釈することにつながる.

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© 2006 バイオメカニズム学会
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