国立身体障害者リハビリテーションセンターにおけるシーティング適合サービス(ASS)から見た福祉機器の開発及び適合について症例対応を紹介しながら説明した.ASSにおける機器の適合及び供給作業の基本的な流れ,医師・療法士・エンジニア等に求められる役割などについて説明を行った.また,ピッツバーグ大学のリハビリテーション工学プログラムを紹介するなどASSの必要性及び福祉機器との関係についても言及した.加えて,福祉機器の適合及び開発の際には,使用者の障害及び疾患を把握するための医学知識,機器を使用する生活環境,それらをサポートしている社会制度を把握することが,重要な要素となることを明記した.