当クリニックではCOVID-19患者増加に対応して,発熱外来におけるスタッフの感染リスクを回避するため,タブレット型端末を用いたリモート診療を行った。約5ヵ月間において,PCR 検査で診断されたCOVID-19患者は87人で,このうち漢方薬による初期治療を行ったのは24症例で,男性15人,女性9人,平均年齢は36.2歳であった。 24症例中4例が入院を要した。入院例も含めた全例の症状が8週間以内に軽快した。COVID-19の初期治療として,漢方薬を活用できるのではないかと思われる。また,タブレット型端末を用いたリモート診療は,感染力の強い感染症診療において有用な手段の一つと考える。