日本東洋医学雑誌
Online ISSN : 1882-756X
Print ISSN : 0287-4857
ISSN-L : 0287-4857
短報
タブレット型端末を介したCOVID-19の漢方治療の取り組み
當山 和代當山 雅樹山川 いずみ玉城 祥乃名嘉村 博
著者情報
ジャーナル フリー

2022 年 73 巻 1 号 p. 91-96

詳細
抄録

当クリニックではCOVID-19患者増加に対応して,発熱外来におけるスタッフの感染リスクを回避するため,タブレット型端末を用いたリモート診療を行った。約5ヵ月間において,PCR 検査で診断されたCOVID-19患者は87人で,このうち漢方薬による初期治療を行ったのは24症例で,男性15人,女性9人,平均年齢は36.2歳であった。 24症例中4例が入院を要した。入院例も含めた全例の症状が8週間以内に軽快した。COVID-19の初期治療として,漢方薬を活用できるのではないかと思われる。また,タブレット型端末を用いたリモート診療は,感染力の強い感染症診療において有用な手段の一つと考える。

著者関連情報
© 2022 一般社団法人 日本東洋医学会
前の記事
feedback
Top