2013 年 59 巻 6 号 p. 819-825
東北地区では,厚生省(当時)から出された輸血療法に関する各種ガイドラインを実行力あるものとし,安全な輸血医療の構築を目指しAABBが行う各施設において適切な輸血医療が行われているかを第三者が点検(Inspection)し,安全を評価・認証(Accreditation)するシステムInspection and Accreditation(I&A)に着目,1998年には日本輸血学会東北支部としてI&Aの取り組みを開始した.1999年には日本輸血学会施設認定評価委員会I&A小委員会が発足し,支部による取り組みから全国的取り組みへと発展し今日に至っている.そこで,1990年代当初からI&A普及に取り組んだ東北地区の活動から全国組織による認証を行っている現在までを概観し,受審施設の伸び悩みや視察員養成など解決すべき課題を明らかにしI&A活動のさらなる活性化と我が国の輸血医療に合致した活動を導き出すことを目的として報告する.