日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
Print ISSN : 1345-2843
ISSN-L : 1345-2843
症例
外科的切除を行った胃原発MANECの2例
田村 裕子木村 準茂垣 雅俊舛井 秀宣津浦 幸夫長堀 薫
著者情報
ジャーナル フリー

2020 年 81 巻 7 号 p. 1295-1301

詳細
抄録

胃原発のMANECは非常に稀な疾患である.症例①は胃体中部前壁の2型病変であり,術中所見にて肝腫瘍を認めた.胃切除・肝部分切除を行い,mixed adenoneuroendocrine carcinoma(MANEC)と診断され,急激な肝転移再発をきたした.症例②は早期病変であり,ESD治療にて切除後,腹腔鏡下にて追加切除とリンパ節郭清を施行した.MANECは術前診断が難しく,腺癌に比較し予後が不良であるとされている.しかし,早期に発見され,良好な予後を得ている症例も散見される.今回,胃原発のMANECの切除例を2例経験したので報告する.

著者関連情報
© 2020 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top