日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
Print ISSN : 1345-2843
ISSN-L : 1345-2843
症例
FDG-PETにて集積亢進を認めた脾原発炎症性偽腫瘍の1例
蔵谷 大輔前田 好章篠原 敏樹濱田 朋倫内藤 春彦
著者情報
キーワード: 炎症性偽腫瘍, 脾腫瘍, FDG-PET
ジャーナル フリー

2008 年 69 巻 4 号 p. 917-922

詳細
抄録

脾原発の炎症性偽腫瘍は稀であり,1985年以来,本邦では62例が報告されているに過ぎない.今回われわれは,FDG-PETにて集積亢進を認め,脾臓摘出術を施行した脾原発炎症性偽腫瘍の1例を経験したので,文献的考察を加えて報告する.症例は70歳,女性.2005年11月,検診の腹部エコーで脾腫瘍を指摘された.2006年1月,当院受診.CT検査にて,脾下極に径約4.5cmの腫瘍を認めたが,経過観察とした.2007年1月腫瘤の増大を認め,FDG-PETにて集積亢進を示し悪性疾患が疑われ同年2月脾臓摘出術施行した.病理組織所見から,炎症性偽腫瘍と診断した.

著者関連情報
© 2008 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top