日本大腸肛門病学会雑誌
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症例報告
骨形成した腹壁再発結節を切除したS状結腸癌腹壁再発の1例
自見 政一郎大畑 佳裕古賀 博文濱田 哲夫
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キーワード: 骨形成, 腹壁再発, 大腸癌
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2020 年 73 巻 1 号 p. 33-36

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抄録

症例は60歳台,女性.200x年にS状結腸癌に対してS状結腸切除術を受けた.病理組織検査では中分化管状腺癌で,pT4aN1M0stageIIIbであった.半年間Tegafur, uracilとHolnato Calciumを服用した.術後1年後に仙骨前面に病変が出現して骨盤内再発と診断し,全身化学療法を開始した.再発化学療法開始後3年6ヵ月後に嘔吐,食欲不振が出現した.CTで仙骨前面の病変は縮小していたが,下腹部正中の腹壁に石灰化した6×4cm大の腫瘤を認めた.FDG-PETで腹壁結節以外に異常集積は認めなかった.腹腔内側に小腸が巻き込まれており小腸壁を楔形に合併切除し腹壁結節を切除した.病理では骨形成を伴った6×4cmの腺癌と診断された.全身化学療法を行ったが,術後1年10ヵ月で永眠された.

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© 2020 日本大腸肛門病学会

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