日本大腸肛門病学会雑誌
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地域大腸癌集団検診の一次成績の分析
牧角 寛郎塗木 健介今給黎 茂牧角 仙烝石沢 隆島津 久明
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1992 年 45 巻 2 号 p. 248-253

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抄録

近年,本邦において増加傾向にある大腸癌の早期発見・早期治療を目的とし,大腸癌集団検診が行われている.今回われわれは,早期発見・早期治療を目指して免疫学的便潜血反応(RPHA・1日法)と問診票を用いた地域大腸癌集団検診を行った.当初の対象4,930名のうち3,536名に一次検診を行い,9例の大腸癌(早期癌5例,進行癌4例)が発見され,発見率は0.3%であった.発見大腸癌9例のうち,便潜血反応陽性例は5例であり,そのほかの4例は問診票によって拾い上げられた症例であった.すなわち,今回われわれは免疫学的便潜血反応(RPHA)による1日法を施行したが,逐年検診が徹底するまでは,問診票を加えることが集検のスクリーニング効果を高めるのに役立つことが示唆された.

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