日本大腸肛門病学会雑誌
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直腸脱
総論
荒川 廣太郎
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キーワード: 直腸脱
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1982 年 35 巻 5 号 p. 449-453

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抄録

近年直腸脱の研究・治療の進歩はめざましいものがある,また成因・病態・発生のメカニズムの解明などに新しい手法を取り入れ,徐々に本態が明らかになりつつある.
治療法においてもほぼ定型的な術式が確立され,以前のように,術式の選択にあれこれ迷うことが少なくなった.
しかし,直腸脱とこれにともなう骨盤底の弛緩や肛門括約機能不全の全貌がすべて明らかにされたわけではない.本疾患の人種的相違,性年齢別発生の特徴,stage分類などの研究が更に積み重ねられてゆくにつれ,一層単純で確実な治療方法が老案され,やがて本疾患に対する予防的施策も編み出されて来ると思われる.
ここでは直腸脱の諸問題を概説的に述べる.

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