1975 年 24 巻 7 号 p. 461-467
RIイメージの解像力を高めることを目的に, 1972年Barrett, H.H.によって提唱されたγ線イメージングへのホログラフィの原理を応用する試みについて研究を行なった。
この方法の長所は分解能の向上とγ線収集効率の増大および装置の構成が簡単で経済的であるなどがあげられるが, 反面, 操作がホログラムの作成とイメージの再生の2段階になる欠点がある。本報では効率のうえからも良いと考えられるon axisフレネルゾーンプレートで, 点, 英文字, 甲状腺ファントムなどを用い99mTc10mCiによるshadowホログラムを医療用X線フィルムと工業用けい光増感紙の組み合わせで記録し, レーザー光と簡単な光学系で再生イメージを得た。現在, 10cmはなれたところの物体で3~5mmの分解能が得られた。