陸水学雑誌
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中海・宍道湖における連系振動
解析解に基づく理論的考察
藤井 智康奥田 節夫
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1995 年 56 巻 4 号 p. 291-296

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抄録

中海・宍道湖は,境水道,大橋川によって連系汽水域を構成しているので,単独の湖ではなくて両湖の結合した水系の振動特性を決定しなければならない。そこで最も単純な線形のモデルを考え,解析解に基づいて流量係数を水位振動記録より求めることによって,両湖の振動特性を明らかにした。また,水位振動記録から算定した流量係数と水位差,流量の観測値から直接に求めた流量係数と比較して近似的には一致していることを認めた。
その結果,一連の振動系としてのモデルに基づく理論的解析の結果によって,実測された振動特性の傾向を近似的に表現できることが示された。

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