広報研究
Online ISSN : 2435-9882
Print ISSN : 1343-1390
広報DX
―変革を加速するコミュニケーションへの挑戦―
大橋 行彦
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ジャーナル オープンアクセス

2024 年 28 巻 p. 21-35

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抄録

DX(デジタルトランスフォーメーション)は、顧客起点の価値創出に向けたビジネスモデルの変革であり広報も例外ではない。広報が企業のDXを加速するためには、自社本位の情報発信から脱却し、顧客起点の価値創出に向けてステークホルダーに寄り添う価値共創型広報への変革が求められる。従業員および多様なインフルエンサーを介してステークホルダーとの関係性を強化するとともに、デジタルの利点を活かして迅速な情報発信でターゲット層へ効果的にリーチし、受け手である顧客起点のストーリーと双方向コミュニケーションで理解と共感を醸成することで、社会や顧客からの評価と信頼を高める重要な役割を果たす。そのためには、DX人材育成や組織間連携など抜本的な変革へ取り組むこと、データ活用により体験価値向上を促進すること、様々な接点のデータを連携させる仕組みとしてのデジタルプラットフォーム導入が求められる。

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© 2024 日本広報学会
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