周産期学シンポジウム抄録集
Online ISSN : 2759-033X
Print ISSN : 1342-0526
第31回
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シンポジウム午後の部:その疫学と治療/予後
[指定演題]出生前・出生時は軽微な異常だが,遅発性・進行性の症状を呈する周産期脳障害
佐藤 義朗岩田 欧介加藤 徹早川 文雄久保田 哲夫丸山 幸一長谷川 正幸大城 誠鬼頭 修奥村 彰久早川 昌弘
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p. 83-86

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抄録

 周産期低酸素性虚血性脳症(HIE)は,依然として先進国においても出生1,000に対して2〜3の発症があり,予後不良な症例も多く,周産期医療において重要な疾患である。HIEは受傷の時間,深度により異なる臨床症状,障害部位となることがいわれており,そのさまざまな臨床像,病態を理解することは,HIE児の予後向上には欠かせない。

 動脈支配境界領域(watershed領域)に病変をもつHIEであるparasagittal cerebral injury(PSI)の臨床像に関しての報告は少ない。われわれは,PSI児では,出生時の状態,蘇生の反応は比較的良好であるにもかかわらず,遅発性,進行性の症状を呈する,という他のHIEとは違う特徴的な臨床像を示すことを報告してきた1〜3)。本シンポジウムにおいて,その特徴的なPSIの臨床像を示すとともに,病態に関しても考察した。

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© 2013 日本周産期・新生児医学会
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