プラズマ照射された酸化金属被膜にkGy/hのオーダーの強γ線照射を行うことにより, 表面が活性化され伝熱特性の改善 (濡れ性および限界熱流束の向上) が生じる。この放射線による表面活性は放射線誘起表面活性 (Radiation Induced Surface Activation : RISA) と呼ばれ, またRISAによる沸騰熱伝達改善は放射線誘起沸騰改善 (Radiation Induced Boiling Enhancement) と呼ばれている。本稿では, 伝熱特性の向上を中心に, RISAの原理をはじめ, 腐食低減および放射線計測などの原子炉関連の応用研究の現状を解説する。