自然環境科学研究
Online ISSN : 1883-1982
Print ISSN : 0916-7595
ビオトープ内の水域における野生ミナミメダカOryzias latipes の卵の産み付け場所
岩田 惠理坂本 幸多朗大河内 拓也佐々木 秀明安田 純小林 牧人
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キーワード: 基質, 繁殖生態, 保全
ジャーナル オープンアクセス

2015 年 28 巻 p. 11-21

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抄録

絶滅危惧種に指定されている日本の野生のミナミメダカOryzias latipesの保全に役立てるため,卵の産み付け場所の環境条件の特定を目的として,ビオトープ水域の調査を行った.産み付け卵は,流速が1cm/秒以下の浅い水路の岸辺に多く認められた.休耕田にも産み付け卵は確認されたが,水深の深い水路や池にはほとんど確認されなかった.卵が最も頻繁に産み付けられていた基質は,淡水性の藻類であるアオミドロ類であった.水面から卵の産み付け場所までの深さは,0から15cm程度と,浅いところに産み付け卵が多く確認された.

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© 2015 公益財団法人平岡環境科学研究所
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