日本看護倫理学会誌
Online ISSN : 2434-7361
短報
コロナ禍で手術室看護師が経験した倫理的問題
木下 天翔八代 利香
著者情報
ジャーナル フリー

2024 年 16 巻 1 号 p. 56-62

詳細
抄録

目的:新型コロナウィルス感染症(以下、COVID-19)に関する手術室看護師が経験した倫理的問題の実態を明らかにすることである。

方法:手術室看護師(看護師長・看護師経験年数1年未満・非常勤職員を除く)746名を対象に無記名自記式質問紙調査を行い、自由記述を質的帰納的に分析した。

結果:コロナ禍で手術室看護師が経験する倫理的問題は、【手術を受ける患者へのケア】、【院内システムや方針】、【面会・訪問の制限】、【自身や家族への差別・偏見や制限】の4カテゴリーに整理された。

結論:手術室看護師は、COVID-19の感染防止対策に取り組みながら患者をケアすることの難しさや、自分自身や家族が社会からの差別・偏見に加え、プライベートも制限されていることに倫理的問題を経験していることが明らかになった。

著者関連情報
© 2024 日本看護倫理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top