バイオインテグレーション学会誌
Online ISSN : 2186-2923
レーザーアブレーション法により作製したハイドロキシアパタイト薄膜の圧電性の評価
西垣 勉西川 博昭楠 正暢橋本 典也本津 茂樹
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2013 年 3 巻 1 号 p. 71-74

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抄録

これまで報告されていないレーザーアブレーション法(PLD法)により人工的に合成されたハイドロキシアパタイト(HAp)の圧電効果を評価するために、Cu/HAp/Ti および Cu/HAp/Pt 試験片を作製した。まず、KrF レーザーによるPLD 法を用いて、厚さ1.5μm のHAp 薄膜をTi あるいはPt 基板上に成膜した。その後、窒素雰囲気ガス中においてポストアニールし、HAp 薄膜を結晶化した。次いで、電極間の短絡を回避するため、HAp 薄膜に導電性のCu テープを接着し電極として用いた。Cu/HAp/Ti および Cu/HAp/Pt 試験片の一端を固定して片持ち梁とし、梁の1 次共振点で加振した場合の先端変位ならびにはりの出力電圧を測定することで、圧電定数の同定を試みた。その結果、梁の動的ひずみに対応した出力電圧が観測され、圧電効果を確認することができた。

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© 2013 一般社団法人バイオインテグレーション学会
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