可視化情報学会誌
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競泳における流れと力の可視化
中島 求
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2020 年 40 巻 157 号 p. 14-17

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抄録

 水泳,特に泳速度を競う競泳は,物理的に見て非常に複雑な現象である,泳者身体の多くの部分は水中,一部は空中であり,泳者は多自由度の三次元運動を行い,水中の流れは高レイノルズ数の乱流となる,よって力学的な研究対象としては大変チャレンジングであり,逆に言えば研究しがいのある対象である.筆者は20年近く競泳を対象として研究を行っており,本稿では可視化の観点からその取り組みのいくつかを紹介する.まず流れの可視化として数値流体力学的研究の状況について概観し,実験的研究として筆者らの研究グループによる流れの可視化の取り組みについて紹介する.次に競泳中に泳者に作用する流体力(水からの力)の可視化として,筆者らによる水泳のシミュレーションモデルによる取り組みについて紹介する.最後にこの分野の今後の展開について期待も交えて述べる.

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© 2020 社団法人 可視化情報学会
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