1989 年 27 巻 12 号 p. 37-47
東日本旅客鉄道 (株) 信濃川工事事務所では, 既設発電所に併設して新たな水力発電所を建設中である。ここで採用されたECL工法の概要を紹介するとともに, トンネル設計については, FEM解析による机上データを示す。覆工コンクリートについては, 加圧打設, 長時間超流動性維持, 早期強度発現等の条件に適合できるよう前例のない品質が要求されたので, 開発条件, 室内実験, および実施コンクリートの品質について重点的に述べる。さらに, 繊維補強コンクリートの試験打設についても言及する。また, 当工法はトンネルの急速施工法と言えることから, 実施工程を掲示して, この急速性を明らかにする。