山陽新幹線は全線開通から45年が経過し,その間コンクリート構造物の維持管理に関する様々な取組みを行ってきた。今後人口減少が進むなか,引き続きコンクリート構造物を適切に維持管理して安全性を確保していくためには,新技術の活用によってさらなる生産性の向上を図ることが不可欠である。現在JR西日本では,検査業務の効率化や省力化および安全性の向上を目指してPC構造物の常時モニタリングを試行している。さらにドローンや画像解析および電気防食工法等の活用の検討を始めるなど,様々な生産性向上の取組みを進めている。本稿では,これらの新技術の活用に向けた実証的な取組みについて報告する。