日本食品工業学会誌
Print ISSN : 0029-0394
沖繩産パインアップルの生育時期別果実と果汁製品の品質
仲唐 英之太田 英明名城 政治
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1985 年 32 巻 12 号 p. 911-915

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抄録

沖縄産パインアップル果汁の原料および現行製造法による果汁の品質を検討した。
(1) 原料および果汁とも,夏実で可溶性固形分が最も高く,酸度は最も低かつた。冬実では酸度,還元型アスコルビン酸,灰分含量が高かった。アミノ態窒素含量は秋実で最も多かった。
(2) 果実の部位では,果梗部の果肉で可溶性固形分が高く,熟度も進んでいた。硝酸態窒素含量はへた部が果肉部の約17倍も含有していた。
(3) 現行製造法による搾汁率は,遠心分離で不溶性固形物を除去したシングルストレングス果汁として45%であった。
(4) 剥皮搾汁の果汁が全果搾汁の果汁より品質的に優れていることを認めた。

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