日本食品科学工学会誌
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高圧ホモジナイザーによる瞬時殺菌システム
浅野 祐三井原 啓一森 哲志溝田 輝彦岩附 慧二外山 一吉
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2000 年 47 巻 2 号 p. 130-135

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抄録

(1) 本実験の高圧ホモジナイザーによる瞬時殺菌システムFHSで,圧力エネルギーが熱エネルギーに変換される際,ホモジナイザー均質処理圧力100MPaで水の場合約23°C,牛乳の場合で約25°Cの温度上昇が瞬時に得られる.
(2) 芽胞菌(B. brevis, B. stearothermophilus)を原乳に添加して,殺菌効果の比較を本実験システムFHSと従来のプレート式殺菌システムMAUで行った結果,耐熱性の高い芽胞菌に対してFHSはMAUに比べて同等の殺菌効果が得られた.
(3) FHSでは最終加熱部の昇温カーブがMAUと比較してシャープであるため,製品の熱変性が少なく風味,物性(粘度,色調等)の良好なものが得られた.
(4) FHSは殺菌と同時に80∼90MPaの高圧で均質化するため,分散脂肪球径が0.5μm前後の微細粒子となり,冷蔵保存60日間,製品の脂肪浮上を低減できた.

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