肝臓
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HBV感染症におけるrecombinant HBc抗原に対する末梢血リンパ球増殖反応能の検討
花田 浩白井 睦訓西岡 幹夫
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1990 年 31 巻 5 号 p. 493-499

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抄録

各種HBV感染症におけるrecombinant hepatitis B core (rHBc)抗原に対する末梢血リンパ球(PBMC)ならびにT細胞分画の増殖反応について検討した.健常群ではrHBc抗原に対するPBMC増殖反応は1例も見られなかったが,HBV感染症のうち急性肝炎(AH-B)群および慢性活動性肝炎(CAH-B)群において有意な増殖反応が認められた.慢性肝炎(CH-B)においてHBe抗原陽性群が陰性群に対し有意に高い増殖反応を示し,CAH-BでPBMC増殖反応とGPT値との間に正の相関関係が存在した.AH-Bでは経時的臨床症状の改善に伴うPBMC増殖反応の低下傾向がみられ,HBV感染症における肝細胞障害とrHBc抗原に対するPBMC増殖反応との間の密接なる関係が示唆された.HBe抗原陽性患者におけるin vitroでの末梢血T細胞分画の検討では,CD4陽性細胞がこの増殖反応の主体であり,かつrHBc抗原感作CD8陽性細胞によりCD4陽性細胞のrHBc抗原への増殖反応が抑制されることが示された.

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© 社団法人 日本肝臓学会
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