2008 年 62 巻 2 号 p. 121-127
平判包装形態の中で250枚,500枚などの単位でクラフト包装する平判包装機は,国内海外問わず普及している。しかしパレットの上に紙を一定量積層された製品をフィルムを使用しないでクラフト紙で包装するスキット包装機は,まだ発展途上にある。フィルム包装に比べ破れやすい紙という素材で,タイト性良く安定した品質で包装できることが,スキット包装機に求められている。環境破壊問題や資源の有効利用活動などにより,スキット包装の分野でもリサイクル可能な紙で包装する機械化は急務となってきている。製紙メーカーによる防湿紙の開発により,フィルムを使用することなく防湿紙だけでスキット包装された製品の流通が可能となった。スキット包装機を導入することにより包装のタイト性が良くなるためバンド掛工程を省いて国内流通させる製紙メーカーもある。スキット包装ラインを帽子包装,反転装置,胴巻包装装置といった形で,工程別で役割分担させる装置にすることにより,工場のレイアウトや仕様に合わせやすく包装能力も向上することができた。また製紙メーカーの省人化計画や設備予算に合わせ安く設備できる特長もある。
今回は,このスキット包装機を中心に仕上げ設備について紹介する。