紙パ技協誌
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製紙技術特集 II
紙器加工技術のポイント
片山 洋
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2008 年 62 巻 2 号 p. 115-120

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抄録

最近の環境問題が取り上げられや社会問題となった事や容器リサイクル法制定及び改定などの追い風もあり,廃棄が容易でリサイクル性に優れた紙器が見直されてきた。今回,当社の工程を中心に紙器の製造工程及び加工技術のポイントを紹介して紙器の材料であるコートボール紙などの使用上留意点を述べる。
1) 印刷では紙器加工に主に用いられる印刷方式としてオフセット印刷,グラビア印刷の概要や印刷機の特徴及び加工上の留意点をまとめた。また,紙器加工のポスト印刷機と期待されるフレキソ印刷の概要及び特徴にも触れている。
また,ニス引き加工,プレスコート加工,ビニール引き加工など代表的な表面光沢法やプラスチックフィルムとの複合するためのラミネート加工法,その他エンボス加工,箔押しなど代表的な華燭加工法を紹介し加工上の留意点をまとめた。
2) 抜き加工機として平台打抜き機及びロータリーダイカッターの特徴の紹介及び抜き加工に使用する抜き型(雄型,雌型)のノウハウ及び使用上のポイントなどの紹介を行い加工上の留意点をまとめた。
3) 貼り加工についてサック貼りを事例として貼り加工の特徴及びその種類についての紹介を行った。
以上紙器加工の一連の工程を順に紹介するとともに,ユーザー側から見たコートボール紙に望む品質についても述べてみた。

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© 2008 紙パルプ技術協会
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