紙パ技協誌
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製紙技術特集 II
最近の板紙塗工設備
石塚 克己
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2007 年 61 巻 2 号 p. 127-131

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抄録

板紙塗工は,従来は,低速運転,狭幅抄紙機で行われていた。最近になり,高速運転,広幅抄紙機での生産が行われるようになってきた。そのため,従来はあまり問題とされていなかった,幅方向の均一塗工,幅方向の均一乾燥および高能力乾燥が,洋紙と同様にクローズアップされてきている。
塗工は,カーテン塗工(DFコータ),および,洋紙,板紙に,かなりの実績があるファウンテンブレード/ロッドコーターをさらに発展させ,カーテン塗工技術を応用した,サイドフローコーター(SFコータ)が幅方向均一塗工に対応する。
乾燥は,高能力乾燥のために,風量アップ,風速アップを行っても,搬送性を犠牲にすることなく,また幅方向均一乾燥を改善した,エアードライヤ(スタビライザープレート付きHP―SCAFドライヤ)が対応する。
カーテンコータ(DFコータ)は,ヘッドが汚れることがなく,また消耗品がないため,清掃,消耗品の交換で操業を中断することがない。このため,操業効率が上がることとなる。コート紙では,実機での塗工テストから,ブレードコータ塗工紙製品と同等の品質が得られることを既に確認した。また,連続操業性も問題がないことを確認している。

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© 2007 紙パルプ技術協会
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