紙パ技協誌
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総説・資料
塗工顔料のアスペクト比と塗工物性―II
三沢 悦也ラジャン アイヤー
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キーワード: W8染料・顔料, N2塗料調成
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2006 年 60 巻 8 号 p. 1173-1179

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抄録

白紙・印刷光沢,不透明度など,塗工顔料としてのカオリンのメリットがその扁平な粒子形状にあることは比較的古くから知られてきた。粒子が扁平(=アスペクト比が高い)であることで,より被覆性が高く平滑な塗工表面が得られるほか,その塗工層構造は印刷光沢に寄与する。
低塗工量域において高アスペクト比の顔料(Contour1500)が塗工紙に与える被覆性・光沢の発現性については確認したが,高塗工量域の白紙光沢には,一般的に顔料粒子の大きさが寄与すると考えられているため,顔料の微粒化が進められている。その傾向に対し,Contour Xtremeは新シェイプエンジニアード・カオリンとして,粒子の扁平度および細粒度の調整により印刷光沢および白紙光沢,特に高塗工量域での発現性を改良する目的で設計された。
ここでは,Contour Xtremeを使って粒子の大きさ・アスペクト比が与える白紙光沢/印刷光沢を含めた塗工物性およびそのメカニズムについて報告する。

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© 2006 紙パルプ技術協会
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