紙パ技協誌
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一般講演
巻取搬送情報システムについて
重松 孝博
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2005 年 59 巻 1 号 p. 115-122

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抄録

弊社では営業力・競争力の強化とキャッシュフローの改善を目的に, 「マーケティング企業への転換」と「受注・生産・販売体制の再構築」をビジョンに掲げ, 紙事業の業務改革を検討・推進している。改革を完遂し, 効果を上げるためには各種情報のシステム化が不可欠であり, 実施にあたっては特に, 本社営業系システムと工場制御系システム間でのデータ連携が重要なポイントとなる。この方針の基に, 釧路工場では既存の巻取搬送システムを全面的に更新した。
当工場は, 3台の抄紙機, 4台のワインダー, 2つの搬送ライン (5・6搬送, 7・8搬送) が存在するが, 生産品目が新聞用紙専抄ともいえる工場であり, 今回の一連の改造によりシステム連携による効果が発揮されやすい環境にある。
既存のシステム (横河電機製 YEWMAC) は運用後既に12年を経過しているが, この間, 巻取製品の出荷管理の自動化に多く貢献した。しかしながら, 平成15年には部品供給が停止されること, 更に, システムの制約上, 本社営業系システムとの連携機能追加が不可能な状況にある為, 老朽化したYEWMACを更新し, システムとしての機能を高めることとした。本システムは本社営業系システムとの連携の中に組み込まれて2年が経過した。
本稿では主に, 再構築された巻取搬送システムの概要ならびに使用状況について報告する。

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© 2005 紙パルプ技術協会
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