日本畜産学会報
Online ISSN : 1880-8255
Print ISSN : 1346-907X
ISSN-L : 1880-8255
Lactococcus lactissubsp. cremoris R-48によるスーバーオキシドジスムターゼの生産と性質
細野 明義佐竹 菜保子
著者情報
ジャーナル フリー

1993 年 64 巻 6 号 p. 599-604

詳細
抄録

インドネシアに伝わる発酵乳,ダディッヒ(dadih)から分離したLactococcus lactis subsp.cremoris R-48をLPY培地(ペプトン0.7%,ラクトース1%,酵母エキス0.5%,Na2HPO4 0.6%, NaH2PO4 0.4%)に37°Cで培養した.培養を開始して6時間が経過した時点でスーパーオキシドジスムターゼ(SOD,EC1•15•1•1)が急速に生産され,24時間で最大の生産を示した.24時間培養菌体より,SODの粗酵素液を調製し,それを硫安分画,DEAE-Sephadex A-50およびSephadex G-100カラムによるゲル濾過を行ない,最終的に粗酵素に対し18.6倍に活性を高めた.この精製酵素の活性はpH 6.5-8.0で最大を示し,70°Cで30分(pH 7.0)の加熱で安定であった.Mg2+, Fe2+, Fe3+, K+などの金属イオンやEDTA, SDS, H2O2などの試薬によって活性は阻害されなかった.

著者関連情報
© 社団法人日本畜産学会
前の記事 次の記事
feedback
Top