The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine
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特集『がんの嚥下障害と栄養』
食べる楽しみ,味わう喜びへの支援
―食事のQOL―
有本 正子斎藤 恵子井津井 康浩
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2021 年 58 巻 8 号 p. 905-911

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抄録

がん患者は,がんの部位や治療・病期の進行・筋力低下などさまざまな理由により嚥下障害が生じ,食事摂取困難に陥ることがある.がん患者にとって,食事摂取量は術後感染症予防や治療完遂,生存率に重要であることが知られている一方,嚥下障害による食事摂取困難は,体重減少・低栄養・サルコペニアの原因となり,患者の生活の質(quality of life:QOL)低下につながる可能性がある.食事は栄養補給としての意味合いだけではなく,心理的な満足感にも大きく関係しているため,嚥下障害があるがん患者の病期や状態に応じた食事・食形態への配慮は,治療面からも患者のQOL面からも非常に重要である.

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© 2021 公益社団法人 日本リハビリテーション医学会

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