2019 年 56 巻 9 号 p. 680-684
再生医療とリハビリテーション医療は,効果的な協働により最大限の機能回復が期待できる.われわれリハビリテーション科医は再生医療の適応となる機能障害や重症度を把握しつつ,再生医療の方法や導入時期に応じて,どのような内容,強度のリハビリテーション治療を行うのがよいか,対象となる臓器や疾患,病態,機能などの特性に応じて検討が必要と考えられる.また,再生医療を実施後,個々の患者の機能や能力,活動の変化を適確に診断して,そのときどきに最善の治療をチームで提供し,ゴールの修正ができることも必要であろう.今後,再生医療関係者との交流を活発化し,双方の情報を共有し患者や社会のニーズに応えられるような体制が望まれる.