木材学会誌
Online ISSN : 1880-7577
Print ISSN : 0021-4795
ISSN-L : 0021-4795
論文特集「温暖化防止に寄与する“木材”」
建築廃木材の輸送コストと破砕処理コスト
吹野 信加藤 幸浩清野 新一石河 周平
著者情報
ジャーナル フリー

2008 年 54 巻 6 号 p. 352-357

詳細
抄録

建築廃木材の解体現場から中間処理工場までの輸送コスト,中間処理工場の破砕処理コスト,破砕チップの再資源化工場までの輸送コストを検討した。建築廃木材,破砕チップの各輸送コストは,1日の往復回数が増大することにより大きく低減した。また,建築廃木材の輸送コストは破砕チップの約2倍高くなった。破砕チップの輸送コストは,1日1往復区間のような遠隔地において,帰り荷利用率が高まることにより特に低減額が大きかった。建築廃木材と破砕チップの全輸送コストは,中間処理工場の立地場所の及ぼす影響が大きかった。全輸送コストは,建築廃木材と破砕チップ輸送における1日の各往復回数および破砕チップの帰り荷利用率から試算された。破砕処理コストは,中間処理工場の規模を年間処理量2万tから5万t,10万tに拡大することにより大きく低減した。

著者関連情報
© 2008 一般社団法人 日本木材学会
前の記事
feedback
Top