肺癌
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広範な骨形成性転移と癌性髄膜症をきたした肺腺癌の一剖検例
松村 正典西川 正憲池田 大忠大久保 隆男柴垣 徳彦蟹沢 成好
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1990 年 30 巻 3 号 p. 427-432

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抄録

50才女性. 咳噺・喀疾, 腰痛で発症. 胸部異常陰影の精査より左S8b原発の肺腺癌と診断した. 全身骨に骨形成性変化を認め, CDDP, ADM, VP. 16の化学療法を施行したが全経過8ヵ月で死亡した. 生前, 頭痛が生じ腰椎穿刺施行. 髄液糖値低下により癌性髄膜症が疑われたが, 確定診断には至らなかった. 剖検で, 肺腺癌の広汎な骨形成性転移と脳転移のないびまん性転移性髄膜癌腫症の2つの転移様式が明らかとなった.

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© 特定非営利活動法人 日本肺癌学会
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