2018 年 11 巻 2 号 p. 37-38
本研究では,保育所幼児室における幼児の移動場面を観察した.ウェアラブルカメラを装着した5 歳児の室内移動の記録から,幼児がオープンスペースの保育室を目的地点に向かって移動する場合と,種々の活動に取り組みながら移動する場合の2 パターンで選択されるレイアウトについて,幼児の見えの変化から比較した.目的地に向かう移動では,オープンスペースがフロアに置かれた家具などに遮蔽されることで経路が選択されていた.一方,様々な活動を行いながら移動する場合,幼児の頭部は低くなり,部屋の開けた部分のほとんどが遮蔽されることによってそれぞれの活動エリアが具現した.