メディアの多様化やコンテンツのデジタル化に伴い、情報の内容を制作する「情報コンテンツ・ビジネス」においては、ビジネスチャンスの拡大や参入障壁の低下など、重要な経営環境の変化が生じている。このような中、情報コンテンツの制作・提供を行うベンチャー企業が創業・成長していくためには、環境、経営資源、組織に適合した経営戦略が不可欠である。本研究では、①ニーズを基礎とした「コンテンツ-ターゲット-メディア」相互適合的ポジショニング戦略と②「収穫逓増」「連結の効果」を活用しながらも、リターンとリスクのバランスを考慮した収益モデル構築戦略を考察する。また、リスクとリターンの調整手法として、基本収益モデルの複合によるバランシング、新たな収益モデルの開発によるバランシング、アライアンスによるバランシング、の3つを提示する。