粉砕
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〈テクニカルノート〉
医薬市場における封じ込め機器について
東 光明
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ジャーナル オープンアクセス

2022 年 65 巻 p. 58-62

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抄録

近年,医薬業界の生産設備において,封じ込め機器のニーズが増えている。背景には,がん疾患に関する新薬開発品数の増加傾向及び高齢化の進行によって,それらの需要が拡大していることが挙げられる。そのため,抗がん剤等の高薬理活性原薬製造施設を設置する企業や,高薬理活性事業を事業の柱の一つと位置付ける企業が増加しており,各社は生産設備の増強に力を入れている。しかし,高薬理活性医薬品の取扱いが増加するにつれ,交叉汚染(他製品への混入による製品品質への影響),健康障害(作業者への曝露),環境汚染が課題となっている。これらのことから薬理活性の高い粉体(ハザード物質)が飛散,浮遊しないための対応として封じ込め技術が必要とされている。当社においてもアイソレータやブース関係の引き合いが多い状況である。本稿では,「ハザード物質の管理区分と適用機器」「封じ込め機器の種類」をまとめ,医薬市場の封じ込め技術について紹介する。

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