名古屋文理短期大学紀要
Online ISSN : 2433-6548
Print ISSN : 0914-6474
女子短大生の被服行動に関する意識について
井村 美和子
著者情報
研究報告書・技術報告書 フリー

1996 年 21 巻 p. 117-128

詳細
抄録

アイケンの被服の着用や選択についての被服行動質問表である「被服行動質問表」1)33項目中, Yesと肯定的意思の回答結果は, 「上品でスマートな身なりであることは非常に重要である」の着用に, 「理想的な衣服はできるかぎりシンプルなものである」の着用に, 「私は, 他の人にほめられ, またうらやまれるような服装効果をためしたい」の着用などに高い数値の相対度数が認められた。Noの否定的意思の回答結果は, 「私はビキニの水着を着ることに抵抗がない」の着用に抵抗があるとし, 「私は, できれば服飾デザイナーになりたい」の選択になりたくないとし, 「私は, できればファッション・モデルになりたい」の選択になりたくないとし, 「女性は, 主として他の女性のためより男性のために服を着る」の着用に思わないとする高い数値の相対度数が認められた。33の被服行動質問表を文意から推考して, 着用者行動すなわち被服に対する着用行動(以下着用)に関する質問項目数15項目, 選択行動(以下選択)に関する質問項目数18項目に分類して, 意識の傾向を見ると, サンプル数の総和(Σx)は, 着用行動がYes1518名, No1317名で着用は肯定意識が認められ, 選択行動ではYes1326名No2076名で選択では否定的意識が認められた。被服行動意思の側面要因を見るため, 被服行動質問表33項目をI装飾性, II快適性, III関心性, IV同調性, V経済性, VI容儀性の6要因に集合分類した。結果はYesの肯定的意思の平均値(X)は容儀性が, Noの否定的意思は関心性に突出した数値が認められた。

著者関連情報
© 1996 名古屋文理大学
前の記事 次の記事
feedback
Top