2009 年 9 巻 p. 29-36
本研究の目的は,高校生の全体的自己価値の様相を検討することである.全体的自己価値については,男子の得点が高く,女子の方が自分自身を否定的に評価している.また学年差はほとんどみられず自分自身の評価の仕方に学年による違いはあまりないようである.具体的側面の自己評価も同様で女子の方が否定的に評価している.また全体的自己価値と具体的側面の自己評価,具体的側面の重要度の関連の仕方については,男女ともいずれの学年も「身体的外見の自己評価」が全体的自己価値に影響している.「身体的外見」以外の側面については,全体的自己価値と具体的側面の自己評価や重要度の関連の仕方は,性別・学年別に相違がみられるようである.