子育て支援を行う大学が増えている。本研究の目的の一つは,全国の大学が行う子育て支援の取り組みについて,大学や自治体のホームページ等の情報をもとに運営の形態や開催頻度・特徴などを整理し,実施の状況を明らかにすることである。調査の結果抽出した102校109件について,約5割が自治体やNPOとの連携や委託によるものであることや多くの大学が授業や実習指導と関連付けていることなどが明らかになった。もう一つの目的は,本学保育科が行ってきた子育て支援イベントを振り返り,成果と課題を検証することである。その結果,利用者へのアンケートや学生の感想などから,保護者から好評価を得ていることや一定の教育効果をあげていることが確認できた。今後の課題は,継続可能な仕組みを整えること,ICTの活用,活動の評価方法の検討である。