GPI Journal
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アーチ型FRPビニルハウスの性能確認試験 (J)
ジャーナル オープンアクセス

2021 年 7 巻 2 号 p. 92-95

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抄録

前報では農業用ハウスが、農業の機械化などでハウス間口・高さの大型化と設営コスト削減、耐久性向上が課題であると述べ、より大型のビニルハウスをFRP製のGPI標準管を用いることで、大型化できることを示した。従来の鉄骨構造体大型ハウス構造体は重くて施工費用が高いことが問題であった。この問題を解決するため研究開発した大型アーチ型ハウスは、強度が2倍で重さが1/5、剛性1/10のFRP管を無加工でクロスバーにより管を曲げ、アーチ構造とする方法を採用した。設営仕様は、許容風速50m/s・積雪1mに耐える耐久性50年と仮定、適用する管は、CW成形法によるGPI標準の高圧油井管であり、適用GPI管種は最小間口(アーチスパン)に対して無加工で必要なアーチ構造が得られることを報告した。 ここで、ビニルハウスの大型化に関係する許容間口(スパン)の計算は、FRP管の許容伸度1%から計算される。FRP管は無加工で大型ハウスが設営できる特性を持っている。さらに支柱ピッチは適用フィルム強度から標準2mで、水平スティフナの垂直方向ピッチが標準1mとした。この条件で支柱に働く座屈荷重、許容圧縮力を示した。  本研究報告書は、無加工FRP管の十分な支柱強度により構築されたハウス構造部材が、目的の太陽光の透過と断熱機能を持つハウスフィルムを固定する、FRPスティフナとの必要荷重に耐える固定法に関しての実証試験報告である。

© 2021 一般社団法人GPI標準化委員会
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