2019 年 3 巻 3 号 論文ID: e00045
特発性間質性肺炎,特に特発性肺線維症において,呼吸リハビリテーションは短期的な運動耐容能,労作時呼吸困難感,health statusの改善が示されており,国際ステートメントにおいてエビデンスレベルは弱いながらも推奨される治療と位置付けられている。一方,6~12カ月以上の長期効果については有効性を示す報告は乏しく,今後患者選択やプログラムの工夫が求められる。酸素療法や抗線維化薬との併用,活動量に対する介入などの効果の検証が期待される。さらに,運動療法だけではなく栄養療法や患者教育を加えた包括的呼吸リハビリテーションの有効性の検証も望まれる。