被験者を用い,風速および気温の異なる水平方向気流に正面及び背面方向から曝露し、生理・心理反応を求める実験を行った。気流による人体各部位への影響は、部位修正湿り作用温度を用いた。曝露した気流は気温28℃および24℃、相対湿度50%とし、気流速度は0.3m/s、0.5m/s、0.7m/sを設定した。その結果、温熱風速場を用いた風速温度効果は,人体の風速に対する影響を表現しており,これを組み入れた部位修正湿り作用温度は,部位毎の温熱要素の影響についてもひとつの指標で的確に表現できることを確認した。気流曝露時の熱的中立における環境条件は,修正湿り作用温度で,正面全身曝露の場合25.9℃,背面全身曝露の場合25.5℃を得た。