素粒子論研究
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原始銀河 : その星形成は見えるか?(基研短期研究会「宇宙における第一世代天体形成」,研究会報告)
高木 俊暢
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1999 年 100 巻 3 号 p. C96-C99

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抄録

ダスト量の進化を化学進化モデルを基に計算した。この際、ダスト量は重元素量に常に比例すると仮定した。銀河質量が10^<12>M_&odot;の場合、ダスト量は10^9M_&odot;に達し、Vバンドでの光学的厚みは〜1となることを示した.また、種族合成進化モデル(Kodama & Arimoto 1997)を基に、ダストによる光の吸収・再放射を計算し、原始銀河のスペクトル進化を求めた。この結果、星形成がダストによる光の吸収を受けるのは、銀河年齢が50 Myr以降であることを示した。このような時期の銀河の観測可能性を、HDFで達成されている観測限界と比較し、議論する。

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© 1999 著者
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