日本保健科学学会誌
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Augmented Reality を用いたポジショニング学習支援システムのセッティング作業に関する学生の所感
長又 新関根 紀夫
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2021 年 23 巻 4 号 p. 187-193

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抄録

Augmented Reality を用いることで、補助具に頼らない両手を使った X 線撮影のポジショニング学習を支援するシステムについて、学生の個人学習等の用途で容易に使用出来るよう、システムのセッティング手順を簡略化し、この手順を記した説明書を作成した。本研究の目的は、改良を施した新システムのセッティング作業に関する学生の所感を調査することであった。学生に、説明書に沿ってセッティング作業を行ってもらい、学習環境が整うまでの時間の計測と、この作業に関するリッカート尺度と自由記述形式のアンケート調査を行った(n = 38、有効回答率 97.4%)。学生がセッティングに要した時間の中央値(四分位範囲)は 76.0 秒(65.8-87.0 秒)で、89.5%がこの作業を容易であったと評価した。一方、アンケート調査のコメントから、使用機材の配置について一部の学生が戸惑いやすい傾向にあったことが推論された。本研究報告では、これらの学生の意見を基に説明書の改訂版を作成した。

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