日本保健科学学会誌
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看護教育における模擬患者(SP;Simulated Patient・Standardized Patient)に関する研究の特徴
清水 裕子横井 郁子豊田 省子梅村 美代志鈴木 玲子大久保 祐子里光 やよい
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2008 年 10 巻 4 号 p. 215-223

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抄録

本研究は,国内文献の検討によって看護教育における模擬患者の特徴を明らかにすることを目的とする。対象は,医学中央雑誌の模擬患者をキーワードとする研究報告である。研究目的や模擬患者についての説明など30項目の調査を行った。分析はタイトルのテキスト分析を行った。その結果,模擬患者の研究報告類,掲載誌,模擬患者研究の発展,タイトルの分析から模擬患者を含む患者シミュレーションの特徴が明らかになった。特に患者シミュレーションの設定に参加する訓練された模擬患者をSPという。看護教育でのSPの活用は,1990年代に始まり,徐々に活用が増えている。しかし,模擬患者の特徴を明確に記述しない研究があるため,今後の模擬患者の研究に混乱が生じるおそれがある。

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2008 日本保健科学学会
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