1965 年 13 巻 p. 96-99
1) 1917年植栽のトドマツ人工林中に選定した試験木30本について,'56,'58,'61,'64年の各着果年における個体別全着果数と樹高ならびに胸高直径との関係を検討したが,着果数と樹高との間には相関関係はみられず,樹高のある個体でも着果数の少ないものもあり,樹高の低い個体でも多産なものもあるのに,着果数と胸高直径との間には有意な関係が認められ,胸高直径の大きいものほど着果数が多い傾向がみられた。2) 1926年植栽のトドマツ人工林中に選抜された多産性個体(5)と劣産性個体(5)について,各年の主幹伸長量と樹冠層IIにおける1次枝当年伸長量の比較をおこなったが,何れも多産性,劣産性個体の間には有意な差異がみられなかった。