西日本皮膚科
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症例
躯幹に生じた単発性グロムス腫瘍の2例
古賀 文二山口 隆広久保田 由美子中山 樹一郎清水 昭彦桐生 美麿
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2006 年 68 巻 3 号 p. 263-265

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抄録

躯幹に生じた単発性グロムス腫瘍の2例を報告した。症例1は61歳男性の左肩甲骨下部に生じた紫赤色,有痛性の結節。症例2は64歳の男性の左肩関節部に生じた紫青色,有痛性の結節。いずれも局麻下に全摘した。病理組織学的に好酸性の細胞質と円形核を持つ類円形細胞の増殖よりなりグロムス腫瘍と診断した。さらに症例1を通常型,症例2を血管腫型と診断した。免疫組織化学的に症例1,2ともvimentin,α-smooth muscle actinに陽性であった。また,腫瘍内および腫瘍周囲にS-100蛋白陽性の神経線維束を認め,これが疼痛の原因と考えられた。

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© 2006 日本皮膚科学会西部支部
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