日本水産学会誌
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マグロ魚肉の変色防止のための中枢神経破壊システム
矢田 貞美木村 修平藤田 清
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1999 年 65 巻 2 号 p. 182-193

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抄録

マグロの中枢神経破壊に必要な形態的な調査を行い, 次に中枢神経を破壊する簡易装置を試作し, その性能について検討した。結果の概要は次のとおりである。1)試作2号機において, 中枢神経破壊装置用鋼線のドラムへ巻取り及び椎孔内への挿入の関係を調べたところ, 線径3mmのステンレスワイヤロープ(S-1×19-3.0)が適当と考えられる。2)試作2号機の中枢神経破壊装置では, 出力電圧で繰出し速度を上げることにより高能率な中枢神経の破壊が可能である。3)中枢神経の破壊時における全抵抗Rtは, 鋼線径, 魚体長, 脊髄径, 鋼線挿入にかかる全経過時間, 頭蓋骨内及び椎孔内の粘度に比例し, 魚体長が最も影響する。

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